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コーヒーの美味しい喫茶店として知られる花小金井の〈つのぶえ〉では毎月一回、日曜日にサロンコンサートを開催しています。
〈家庭料理〉のお店をされているIさんのお誘いで、今回初めて聴かせて頂くことになりました。 日曜日の昼下がり、ご近所でのサロンコンサートなんて何だか心ウキウキしちゃいます。 この日は前田正志プロデュースによるコンサートの第3弾。 オーボエ・クラリネット・ファゴットと言う組み合わせ(トリオ・ダンシュ)の室内楽。 出演者は庄司知史さん、山根公男さん、前田正志さんの三人です。 曲目 イベール :三重奏のための5つの小品。 ボザ :三重奏のための小組曲 タンスマン:トリオ・ダンシュのための組曲 ジェイコブ:三重奏曲 フランセ :喜遊曲 作曲者のジェイコブはイギリス人ですが、他はフランス人或いはフランスで活躍したポーランド人と言った人達。 管楽器の盛んなフランスならではの洒落た作品が中心でした。 一曲目のイベールは楽器が室温(ちょっと冷房が効きすぎ)に慣れていなかったのかアンサンブルとしては固く、不協和音も。クラリネットは特に大変だなぁと思いながら・・・ 二曲目の作者ボザは音楽院やコンクールの試験曲を数多く作曲したそうで、この曲も高度な演奏技術が求められるとか。 少々難解? 演奏もちょっと消化不良気味?(ゴメンナサイ) 次のタンスマンはユダヤ系ポーランド人でフランスで活躍したとのこと。 ナチスが闊歩していた1941~46年にはアメリカに亡命していたが、その後パリに戻り活躍したそうだ。 フランス音楽の軽妙な衣の中に、心の苦悩が隠されているためか他の作品に比べ重厚な感じも。彼の作品に最も共感を覚えた。 楽器も鳴ってきてアンサンブルが美しい。 休憩後はイギリス人のジェイコブの作品。フランス音楽とは雰囲気が一変した。 4つの楽章からなりアダージョの楽章以外はアレグロ、アレグロ・モルト、アレグロ・ヴィヴァーチェと言ったテンポの速い曲。 音量も要求されエネルギッシュな曲だった。管楽器特有の難しさはよく分からないが、きっと演奏は大変な曲だろうなと思いながら聴いた。 最後のフランセはピアノ曲もよく知られたものがあり、フランス近代音楽の大家とも言える人だろう。 プログラムはこの「喜遊曲」をシニカルで楽しくも懐かしく、どこか牧歌的な雰囲気に満ちた名曲と紹介している。 明るく軽やかで楽しい表情が印象に残った演奏だった。 初めて聴く曲ばかりでしたが、お話を交えてのコンサートは最後まで楽しく聴くことが出来ました。 三人の方々は、クラシックから現代音楽の分野、オーケストラ、アンサンブル又スタジオ演奏等々で大活躍されています。 其々に「ノルマを課せられて?のお話し」一部を紹介しますね。 吹き口に取り付けるリード(葦を加工して作る)は微調整が難しく、吹いている時間よりリードを削っている時間のほうが長いとはオーボエの庄司さんのお話です。 ご近所に引っ越してこられたという庄司さんは「グリーンロードを犬の散歩で歩くけれど見かけたら・・・声をかけないで下さいね」この文脈では「声をかけて下さいね」ですよね。 笑いが会場の空気をホッと暖めていました。きっとオーボエの音のようにナイーヴな方なんですね? 因みにNHK朝のドラマ「おひさま」で流れているオーボエは庄司さんの音だそうです。 このコンサートをプロデュースされた前田さんはファゴットのユーモラスな表情が思い浮かぶような飄々としたお話ぶりです。 「震災以来なにも出来ない無力感に囚われて・・・この曲を練習しても無力感に」演奏の前の言い訳にも聞こえる弱気な言葉にドッと笑い声が。 演奏者はいつもナーヴァスです。 クラリネットの山根さんは前のお二人よりちょっと年長のようで、落ち着いた貫禄を感じさせる方です。 リードを発音体とする木管楽器のオーボエ、クラリネット、ファゴットによる三重奏をトリオ・ダンシュ(Trio・D'anches)と呼ぶとのお話を初めて聞く人も多かったよう。 フランス語の辞書を引くとd'anchesとは舌管(舌の上に載せる管=リード)と出ていました。 このトリオの組み合わせはフランスが発祥の地だそうです。 「庄司さんのお宅にある練習室で合わせている時は、本番よりもっと楽しい」本番が最も楽しいと言う域に達するのは大変なこと。 これ又練習中の笑い声まで聞えてくるようなお話でした。 人柄が偲ばれるトークに会場は和やかな雰囲気に包まれて・・・これはサロンコンサートならではの楽しみでしょう。 休憩にはコーヒーと奥さま手作りの優しい味のするケーキ。 どちらもとても美味しく、ゆったりとした時間が流れ・・・ 素敵な休日でした。 Iさん有難うございました。 又聴きに行きましょう!
by akoy28
| 2011-06-18 14:16
| 音楽
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