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休憩が長くなってしまいましたm(__)m
宿題がようやく終わります・・・ホッ! 舞台の上ではサンドはショパンにとって必要と思われる様々な頼みごとをミシェルに頼む。 ミシェルは嫉妬にかられてやり返すが、最後はサンドの頼みを聞いてショパンの為に奔走する。 ミシェルとサンドが往復書簡のやり取りをする中で、中央のピアノはショパンの数々の傑作を奏でて。 ![]() ノクターン、ワルツ、バラード、練習曲、幻想即興曲、舟歌、子守歌、ポロネーズ、マズルカ、そしてピアノソナタ第2番の第3楽章「葬送行進曲」 時には喜びを、時には苦しみや哀しみ・・・と二人の愛の軌跡を辿って15曲も演奏された。 サンドは別居中の夫との間にソランジュとモーリスという娘と息子が居た。 彼女は子供達には甘く「我儘なろくでもない子供達」・・《ショパンとサンドより》・・・が成長するに従ってショパンも、自身も悩まされることになっていく。 モーリスは成人しても母親の愛情を独り占めにしたがり、ショパンを排除しようと。 その上ソランジュはモーリスを溺愛する母に当てつけるようにショパンに近づこうとしていた。 身勝手な彼らは自分に都合の良いつくり話をするのが得意だった。 長く続いた家族間の争いの末、ソランジュとサンドは決別。 ショパンもこの争いに巻き込まれ、9年間の愛はサンドが別れを告げるような形で破局を迎えることとなった。 サンドと別れた病身のショパンは生きる気力もなくなり、作曲もままならず3年後の1849年10月17日に39歳の若さで生涯を閉じた。 このショパンの死を前にした場面で弾かれた葬送行進曲ほど切々と胸に迫る演奏を聴いたことがありません。物語と一体となった為でしょうか・・・寂寥感が漂うようでした。 最後にショパンの日記とも言われているマズルカが演奏されたのも演出の優れたところではないかと思います。 清塚さんのピアノは美しい音と表現の優しさが際立っていましたが、力強くテクニカルな箇所では少々荒っぽさが目立ったのが残念。 ただ、劇場であるため演奏会場のような音響設備がなかったのも一因だったかと。 ![]() ![]() この物語が通俗を排してサンドの真実の姿を伝えている事が最後の場面で見事に表されていました。 サンドは困窮している人々を助けるのですが、「私はコミュニストではありません」とレッテルを貼られるのを拒み、「女性の自由とは男性も自由にならなければ実現しないもの」「民衆が自由にならなければ!」と訴えます。 渡辺美佐子さんのジョルジュは優しさと激しさ、強さと脆さを持つ振幅の大きい魅力的な女性として共感を呼び、流石の感。 対する松橋登さんは力強く間合いの良い台詞で彫琢されたミシェルに、リアリティを与えていました。 演劇の素晴らしさは具体的なメッセージを伝えることが出来ること。 そして音楽劇とは抽象的な音楽に具体的イメージを与えるものだと感心しました。 「ジョルジュ」のこの度の公演を知らせてくださったNさんに感謝!! ![]() プログラムの解説によると、セリフ劇中心だった現代演劇を変革し、音楽と歌を導入することでより親しみやすく観客に働きかける、新しい現代劇を創りだそうとしたもの。 商業性の強いブロードウェイ・ミュージカルの流れとは別の、日本の現代演劇における新しい音楽劇の運動。 「アンダーグラウンド自由劇場」で若い劇作家斎藤憐が中心となって始めたとのこと。 今回の「ジョルジュ」もその彼の作品で傑作と言われるものでした。 「上海バンスキング」「アーニー・パイル」「ソング・オブ・サイゴン」「ブレヒト・オペラ」「アメリカン・ラプソディ」等音楽劇の傑作が数多くあります。 斎藤憐は1940年生まれ。惜しくも昨年10月に70歳で亡くなりました。 ![]() ブログでもご紹介したことのある[ブルースカイ・ウインドアンサンブル]の総監督で指揮者の井上勤次先生が12月20日にご逝去されたとのことです。 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。 寂しくなりました。
by akoy28
| 2012-01-13 23:13
| 舞台芸術
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